神戸医療福祉専門学校三田校
理学療法士科　教員
理学療法士 岡田 大地さん（兵庫県）

日独小児靴学研究会（JAGSS）を知ったきっかけは同僚が１期生として参加しており、その勧めでした。私自身は理学療法士であり、特に小児の靴指導に携わる事は今までありませんでしたが、学生時代に学んでいた学校には靴科が併設されており、当時から靴への興味を持っていました。そこで今回、JAGSSの話を聴き、入会を決めました。

入会後は靴の専門家である伊藤先生から小児とその靴について、整形外科医である塩之谷先生から小児と足についての医学的知識を、ドイツの整形靴マイスターであるベーレ先生と通訳者の操先生からはドイツ靴の知識と技術を教えてきただき、またゲスト講師として様々な専門家の先生から教わる事ができました。このおかげで全く触れる事のなかった知識や技術を学ぶ楽しさを覚える日々でした。日本で理学療法を学んだ私にとって、ドイツの整形靴的な考えが最初はしっくりとこない所もありましたが、次第にこだわりがなくなり、ドイツの考え方を知識と融合していく事ができました。それは先生の指導とJAGSSで共に学んだ学友のおかげです。ここでは靴専門家やフットケア、医療職と様々な職種の方々がいます。その中で自分の知らない世界を知り、視野を広げる楽しみを知ったのです。

そして、小児靴学という学問を一般的なものにし、子ども達の足と生活を守ることに注力している伊藤先生の考えに大変感銘を受けました。私は理学療法士として高齢者を中心に治療を行なっていました。近年特にその中で予防医学が取り上げられています。これを考えた時に小児期の足をみることが人生における最初の予防の始まりとなり得る可能性を感じました。おそらくそれぞれの職業で小児靴学に感じる可能性は多様なのかもしれません。しかし、その行く先は子どもの幸せな将来という一つのゴールだと思います。

ここでの学びはただ知識や技術を会得するだけでなく、自分の環境・世界を広げる事ができるものでした。その様な機会を与えてくれたJAGSSに感謝しております。