日独小児靴学研究会は、小児の足について特化した講義と実技、また靴との関係性を体系的に学んでいただける日本で唯一の研修です。
プライマリーコース全日程コースの定員25名枠に2名の枠ができましたので、お申し込みを受け付けいたします。
小児靴学研修に関心はあるが・・・と思われている方に、事務局にお問合せいただく、よくあるご質問にお答えいたします。
Q1. 靴の販売店を経営しています。現在、大人の靴しか扱っていませんが、それでも受講した方がいいでしょうか?
A1. 靴の販売に携わる人の多くは、まだまだ、足部解剖学や足部の機能を学ぶことなく、現場で修得した靴の構造やシューフィッテングの知識のみで、婦人靴や紳士靴を販売しているケースが多くあります。
また、足部のトラブルや問題を抱えた人々に靴を販売する機会も少なくありません。
一般的な既成靴は、変形や痛みがある人の足を想定して製造されている訳ではないため、足の問題と靴のよりよい適合をどう考えるか?は、とても難しい問題です。
「どんな靴を履いても足に合わない」と感じるお客様が多い一方で、「どんな靴を履いていても別に気にならない」というお客様もいて、この差は、どこにあるのでしょう?
ヒトは、産まれて1年ほどで歩き出し、それから一生の大半をなにがしかの履きものを履いて過ごすことになりますが、「子ども時代の靴の感覚が一生の足感覚になる」ということを、日本では親も教育者も医療でも誰も提唱してきませんでした。
「ゆるくて簡単に履ける靴が楽だ」と思う、その感覚が、成長期の足をきちんと育てないまま、やがて足の骨格を崩し、変形や痛みを産み出す悪循環は、子ども時代からの靴の正しい履き方や選び方の啓発とともに靴を販売することで、是正できると思います。
現在、子ども靴の扱いがないから小児の足と靴は詳しく知らなくていいというのではなく、小児期からの足の形成についてや子ども時代に履く靴の適合を体系的に学んだ上で、さらに成人期の婦人靴や紳士靴について確かな提案ができるその技能は、必ず他店にはない強みになると思います。
また、将来、足のトラブルや靴選びに困る人々を少なくするためにも、これからの靴店は、子ども時代にこそ高品質な靴選びを提案するスタイルを構築していくことで、より高い専門性を示し、顧客満足と潜在的ニーズに応えていけるのだと考えます。
小児靴学のプライマリーの[小児靴] の単元では、
[小児靴1] 靴の種別と分類と性能
[小児靴2] 幼児の足型計測と観察・靴のチェック
[小児靴3/演習]
[小児靴4] 靴の適合と小児の年代別,足部形状別選択
[小児靴5/演習]
[小児靴6] 靴の適合と木型,性能別選択と歩行チェック
[小児靴7/演習]
[カウンセリング1] 主訴・問題点の整理・検討・提案
[カウンセリング2/演習]
[カウンセリング3/] 足部,歩行に問題のあるケースの検討
[カウンセリング4/演習]
[カウンセリング5/演習] 非医療現場での総合的判断
など、講義と実技を伴った実践的な研修を行います。
また、[整形外科]、[足部解剖]、[分析評価]、[足部機能]などと連動し、体系的に学べるプログラムになっています。
小児、成人の区別なく学び、真の専門者になっていただくために、ぜひ小児の足と靴の適合についての研修にご参加いただければと思います。
日独小児靴学研究会
共同代表 伊藤笑子
小児靴学は、元年です。
ですが、プライマリーは、先人たちの30年の投資と継続と実績を元にした「一年で基礎を体系的に学べるプログラム」に仕上げています。
個人ではなかなか得られない、臨床現場での経験と判断、何十年と蓄積した子どもの足についてのデータやエビデンスを用いた足と靴の適合方法を惜しみなくご提供致します。
研究会では、講師と受講生という関係だけではなく、小児靴学を体系的に学び直すことで、もう一度、各々の知識の棚卸しをしていただき、共に精査し、活用していただけるよう構築していきたいと思っています。
皆さまの職員、従業員の教育にも、この日独小児靴学研究会をお役立ていただければ、と願っております。
製造、販売、医療、非医療、保育、教育の各分野からのご参加を心よりお待ちしています。
【小児靴学プライマリー全日程コース】
■ 日独小児靴学研究会ホームページ
■ プライマリー概要
■ プライマリー詳細プログラム( PDFファイルが開きます)
■ プライマリーお申し込みフォーム
【常任講師】
◉塩之谷 香(整形外科医)
整形外科医からの見地として、外来での診察基準、小児の下肢についての様々な症例、外科的処置と保存療法の検討、専門職連携システム、医療と非医療の棲み分けについて、etc…
子どもさんにご協力いただき、診断のデモもしていただきます。
◉ベーレ ルッツ(整形外科靴マイスター)
マイスターからの見地として、足部解剖学や機能学、フットプリント、スタティックとダイナミックの観察と評価など、医療と非医療をつなぐ整形靴技術の元となる知識を系統立て、座学だけでなく、子どもさんにご協力いただき、実技指導もしていただきます。
◉伊藤 笑子(マスターシューアドバイザー)
シューアドバイザーの見地から、子どもの足をファーストシューズという入口の段階から、非医療としてかかわり、足と歩行と靴の適合をどのように考えるか?市販の靴の評価、適合判断の仕方。
成長発達の中で発生するトラブルに対して、医療にバトンタッチできるスクリーニングスキルをどう身につけるか?保護者に対して、実際にどういう説明が必要かつ有効かのカウンセリング方法など、座学だけでなく、子どもさんにご協力いただき、実技指導もしていただきます。
【ゲスト講師】
◉松田 隆(小児科医)
足育活動を実践されている小児科医からの見地から、
『小児科医が提唱する子どもの心身を丈夫に育てるためにー土踏まずの形成からみた足元からの健康づくりー』
◉多和田 忍(小児整形外科医)
障害児診療と小児リハビリを積極的に行う小児整形外科医の見地から、
(ご講演内容はただいま、精査中です)
◉その他の先生方も交渉中です。
【プレゼンテーター】
◉ベーレ 操(日独通訳者)
渡独後、ドイツ医療制度の恩恵を直に体験した見地から、
『ドイツ小児靴教育文化Ⅱ』として、足靴を囲む職業連携とその歴史と最新独事情や小児足靴教育事情など、ランチョンセミナーとしてお話いだきます。
【トピックス】
研修期間中の11月末〜12月初旬には、ドイツ研修も企画しています。通常では見学できない障害児幼稚園施設、OSM子ども靴専門店の見学とセミナー、こ の時期のドイツ必見のデュッセルドルフとブレーメンのクリスマスマルクト観光も入った豪華研修です。プライマリー受講者には割引特典も検討中。乞うご期 待!
2016年度の定員25名枠にすでに23名のお申込をいただいてます。
詳細は、日独小児靴学研究会のホームページの「会員要項」をクリックされるとPDFファイルが開きますので、ご覧ください。
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