日独小児靴学研究会は、小児の足について特化した講義と実技、また靴との関係性を体系的に学んでいただける日本で唯一の研修です。
プライマリーコース全日程コースの定員25名枠に2名の枠ができましたので、お申し込みを受け付けいたします。
小児靴学研修に関心はあるが・・・と思われている方に、事務局にお問合せいただく、よくあるご質問にお答えいたします。
Q3. 整形外科病院に勤務しており、患者さんのほとんどが成人の方ですが、セミナー内容は役立ちますか?
A3. 整形外科病院は、頸椎〜足部までの運動器を構成するすべての組織を扱う大変守備範囲の広い診療科目ですが、日本で圧倒的に少ないのが、小児の足を診て、総合的な判断をしてくださる整形外科です。
小児整形や小児医療保健センターなど、小児とつく整形外科では、重症度が高い小児の治療が主となり、そこから外れて、手術も装具の処方も受けない子どもたちの中にも、発達段階で観察し続け、保存的ケアの必要があるケースがあると思います。
お母さんたちは、わが子の足や歩き方、姿勢などに問題があると感じて、整形外科で診察を受けても、整形外科的には緊急な問題が見受けられないからと帰されてしまい、歩行や靴のチェックをして、総合的に判断してもらえることなど、ほとんどないのが現状です。
また、先天性の障害を持つ子どもたちの中で、幼少期は下肢装具や靴型装具の処方を受けていても、学童期に入ってからは自前の靴で過ごしている子どもたちを多く見受けます。
その際に、医師や病院の職員から靴の助言があるケースは少なく、知識の少ない保護者による靴の選択となり、疾患や障害のある子どもたちにとって適切な靴が使用されているとは言いがたいです。
医療従事者が、小児の足に対する適切な靴の知識を持ち、非医療への専門者と連携することで、子どもと保護者が、日常生活や学校生活に即した靴の情報や選択肢が得られ、成長期に障害化していくことがある程度食い止められたり、二次障害に対する予防的ケアとしても有効であると考えます。
これからの医療のあり方のためにも、ぜひ小児の足と靴の適合について、学んでいただければと思います。
小児靴学のプライマリーでは、
・成長過程の中で足が障害化していくのはどういうケースか?
・それが、将来の足、膝、腰の痛みや変形にどう繋がっていくか?
・予防や適時な処置として必要な知識と方法
を学んでいただくための以下の講義と実技を伴った実践的な研修を行います。
[整形外科1] 身体発達と足部形態
[整形外科2/演習]
[整形外科3] 疾患と変形・先天性と後天的要因
[整形外科4/演習]
[整形外科5] 疾患による足部変形と歩行
[整形外科6/演習] 医療現場での総合的判断
また、[足部解剖]、[分析評価]、[足部機能]、[小児靴]、などと連動し、体系的に学べるプログラムになっています。
小児、成人の区別なく学び、真の専門者になっていただくために、ぜひ小児の足と靴の適合についての研修にご参加いただければと思います。
日独小児靴学研究会
共同代表 伊藤笑子
小児靴学は、元年です。
ですが、プライマリーは、先人たちの30年の投資と継続と実績を元にした「一年で基礎を体系的に学べるプログラム」に仕上げています。
個人ではなかなか得られない、臨床現場での経験と判断、何十年と蓄積した子どもの足についてのデータやエビデンスを用いた足と靴の適合方法を惜しみなくご提供致します。
研究会では、講師と受講生という関係だけではなく、小児靴学を体系的に学び直すことで、もう一度、各々の知識の棚卸しをしていただき、共に精査し、活用していただけるよう構築していきたいと思っています。
皆さまの職員、従業員の教育にも、この日独小児靴学研究会をお役立ていただければ、と願っております。
製造、販売、医療、非医療、保育、教育の各分野からのご参加を心よりお待ちしています。
【小児靴学プライマリー全日程コース】
■ 日独小児靴学研究会ホームページ
■ プライマリー概要
■ プライマリー詳細プログラム( PDFファイルが開きます)
■ プライマリーお申し込みフォーム
【常任講師】
◉塩之谷 香(整形外科医)
整形外科医からの見地として、外来での診察基準、小児の下肢についての様々な症例、外科的処置と保存療法の検討、専門職連携システム、医療と非医療の棲み分けについて、etc…
子どもさんにご協力いただき、診断のデモもしていただきます。
◉ベーレ ルッツ(整形外科靴マイスター)
マイスターからの見地として、足部解剖学や機能学、フットプリント、スタティックとダイナミックの観察と評価など、医療と非医療をつなぐ整形靴技術の元となる知識を系統立て、座学だけでなく、子どもさんにご協力いただき、実技指導もしていただきます。
◉伊藤 笑子(マスターシューアドバイザー)
シューアドバイザーの見地から、子どもの足をファーストシューズという入口の段階から、非医療としてかかわり、足と歩行と靴の適合をどのように考えるか?市販の靴の評価、適合判断の仕方。
成長発達の中で発生するトラブルに対して、医療にバトンタッチできるスクリーニングスキルをどう身につけるか?保護者に対して、実際にどういう説明が必要かつ有効かのカウンセリング方法など、座学だけでなく、子どもさんにご協力いただき、実技指導もしていただきます。
【ゲスト講師】
◉松田 隆(小児科医)
足育活動を実践されている小児科医からの見地から、
『小児科医が提唱する子どもの心身を丈夫に育てるためにー土踏まずの形成からみた足元からの健康づくりー』
◉多和田 忍(小児整形外科医)
障害児診療と小児リハビリを積極的に行う小児整形外科医の見地から、
(ご講演内容はただいま、精査中です)
◉その他の先生方も交渉中です。
【プレゼンテーター】
◉ベーレ 操(日独通訳者)
渡独後、ドイツ医療制度の恩恵を直に体験した見地から、
『ドイツ小児靴教育文化Ⅱ』として、足靴を囲む職業連携とその歴史と最新独事情や小児足靴教育事情など、ランチョンセミナーとしてお話いだきます。
【トピックス】
研修期間中の11月末〜12月初旬には、ドイツ研修も企画しています。通常では見学できない障害児幼稚園施設、OSM子ども靴専門店の見学とセミナー、こ の時期のドイツ必見のデュッセルドルフとブレーメンのクリスマスマルクト観光も入った豪華研修です。プライマリー受講者には割引特典も検討中。乞うご期 待!
2016年度の定員25名枠にすでに23名のお申込をいただいてます。
詳細は、日独小児靴学研究会のホームページの「会員要項」をクリックされるとPDFファイルが開きますので、ご覧ください。
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