一般社団法人日本ウオーキング協会
公認ウオーキング指導員・歩育コーチ
角南ゆり絵
私は1人の母親として参加しました。息子7歳、娘3歳、我が子の成長発達に様々な疑問を抱えたまま、相談しても応えてくれる場所もなく、小児の足や靴に関する資格を自力で勉強すればするほど多くの情報にさまよい悩んでいました。
仕事柄、歩育のイベントなどもやっていますが、一般的な話はできても肝心な小児の足や靴に関しては曖昧な理解のままでした。JAGSSでは、小児の発達が足や靴とどう関わりどう大切なのかを、医学的根拠をもとに様々な観点から教えていただきました。
実際に様々な症例の小児のモデルさんの実技講習もあり、本当に勉強になりました。我が子の足もマイスターにみていただき、外反扁平を呈していることが分かりました。とくに足幅の細い息子7才はドイツWMS規格が採用されたヨーロッパ製の子供靴の選択の必要性と、アーチ形成期に矯正の必要性を学び、アインラーゲンを入れることでさらに歩行が安定しました。昨年まではアプローチはすべて抱っこだった息子がどこでも自分の足で歩くようになり、小学校まで片道1.5kmの道のりを毎日歩く姿に手応えと成長を感じています。
最後の研究発表では『ドイツの靴文化に学ぶ我が子の健やかなアーチ形成に向けたアプローチ』を発表しました。国産靴との比較も行い、足に合ったアプローチを検討する中で、研究手法や内容についても個々に合わせた内容で研究ミーティングなど行っていただき、このことから足と靴の正しい知識を持つ専門家の技術と国産以外の子供靴を知ることで、子どもたちの足を健康に育てるための選択肢が増えることを実感し、今後はこれを広く啓発していきたいと考えています。
今回、小児だけでなく参加者同士の足や靴のフィッティングもあり、私自身に合った靴選び、マイスターのアインラーゲンやドイツWMS規格が採用されたヨーロッパ製子供靴を実際に履いてみることでドイツの靴文化を足で実感することができてとても有意義な1年でした。
ドイツ式フットケアサロン椿
フットケアセラピスト
栗田瑞恵
フットケアサロンでは大人の足のケアが主ですが、お客様からお子さまの足についての相談も多くあります。
大人の足と違い、成長途中のトラブルであったり、先天的な障害が隠れている場合も少なくなく、親の不安の尽きないところでもあります。
医療者でないセラピストの立場で、どのようなアドバイスや施術が必要なのか、または医療者へ繋ぐべきなのか見極めることが大変難しいケースも。
こうした小児の足のアドバイス・ケア・判断が求められるなか、この研究会ではきめ細かなカリキュラムとワークの充実、様々な年齢や症状の子どもモデルの協力や、希少な症例など奥深い内容の学びと経験を得ることができました。
“足”をケアする者として、小児だから“分からない“ではなく”小児の足もわかる“セラピストに一歩近づけた思いです。
また、小児の足と靴は、関わる者としての責任の重さを改めて感じた一年でしたが、学ぶことで安心感も得られました。
この研究会は様々な職種の方々が受講されており出会えたことや、それぞれの立場としての意見が聞けたこと、そして子どもの足と靴において日本で最高峰の講師陣より学べたことに感謝しています。
ナチュラルフットケアサロン足時間・島時間
フットケアセラピスト
長島理恵
1年間の研修を終え、研究発表もすることができ、一区切りすることができました。伊藤先生、塩之谷先生、マイスター・ベーレ、操さん、曽根事務局長、諸先生方、本当にありがとうございました。
広嶋 伸子さんから熱烈なお誘いを受けて参加したこの研究会で、様々な角度から小児の足と靴について学びました。子ども靴販売・研究者の立場から、整形外科医(足、小児麻痺)の立場から、ドイツ整形靴マイスターの立場から、子ども靴教育者の立場から、靴ジャーナリストの立場から、非常に贅沢な濃い学びとなりました。
正直、費用が…と悩みました。一回の、一時間の受講料としては大変お安い受講料なのですが、それをまとめてとなると、やはりそれなりの金額にはなります。が、終わってみた今、思いきって参加して、本当に良かったと心から思います。
子どもの足と靴について、この研究会以前も学んではおりましたが、なんとなくボヤーっとした部分がありました。どこが? と聞かれても、はっきりとは言えないといった具合でした。間違った知識もありました。
自分の中の知識を棚卸しし、整理し、不良在庫を処分し、質の良い製品を仕入、といったことの繰り返しの1年でした。今後もその作業は続きますが、ボヤけたピントも合い、明確な子ども靴のスタンダードを仕入れた今とでは、その作業内容は全く別物となります。
自分の興味深い部分の作業に入ることができます。自分の弱点を学び直す作業にも入れます。
JAGSSでの1年間、受講料以上の学びがありましたし、 それを越えた先生方と仲間にも出会うことができました。
大変お世話になりました。
今後とも引き続き、よろしくお願いいたします。